Ruby 2.5.0 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Timeクラス
クラス・モジュールの継承リスト: Time < Comparable < Object < Kernel < BasicObject
時刻を表すクラスです。
Time.now は現在の時刻を返します。 File.mtime などが返すファイルのタイムスタンプは Time オブジェクトです。
Time オブジェクトは時刻を起算時からの経過秒数で保持しています。起算時は協定世界時(UTC、もしくはその旧称から GMT とも表記されます) の 1970年1月1日午前0時です。なお、うるう秒を勘定するかどうかはシステムによります。
Time オブジェクトが格納可能な時刻の範囲は環境によって異なっていましたが、 Ruby 1.9.2 からは OS の制限の影響を受けません。
また、Time オブジェクトは協定世界時と地方時のどちらのタイムゾーンを使用するかのフラグを内部に保持しています。タイムゾーンのフラグは Marshal データに保持されます。
p Marshal.load(Marshal.dump(Time.now.gmtime)).zone
# => "UTC"
time ライブラリによって、Time.parse, Time.rfc2822, Time.httpdate, Time.iso8601 等が拡張されます。
Ruby 1.9.2 以降の Time クラスのデザインの詳細は https://staff.aist.go.jp/tanaka-akira/pub/sapporo-rubykaigi-02-akr-2009.pdf や「APIデザインケーススタディ」(https://gihyo.jp/book/2016/978-4-7741-7802-8) の第4章を参照してください。
localtime(3) も参照してください。
C 言語の tm 構造体とは異なり、month は 1 月に対して 1 を返し、year は 1998 年に対して 1998 を返します。また、 yday は 1 から数えます。
定義 | 説明 | |
---|---|---|
self + other -> Time
|
self より other 秒だけ後の時刻を返します。 |
|
self - time -> Float
|
自身と time との時刻の差を Float で返します。単位は秒です。 |
|
self - sec -> Time
|
自身より sec 秒だけ前の時刻を返します。 |
|
self <=> other -> -1 | 0 | 1 | nil
|
self と other の時刻を比較します。self の方が大きい場合は 1 を、等しい場合は 0 を、小さい場合は -1 を返します。比較できない場合は、nil を返します。 |
|
asctime -> String
|
時刻を asctime(3) の形式の文字列に変換します。ただし、末尾の改行文字 "\n" は含まれません。 |
|
mday -> Integer
|
日を整数で返します。 |
|
isdst -> bool
|
自身が表す日時が夏時間なら true を返します。そうでないなら false を返します。 |
|
eql?(other) -> bool
|
other が Time かそのサブクラスのインスタンスであり自身と時刻が等しい場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
friday? -> bool
|
self の表す時刻が金曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
getgm -> Time
|
タイムゾーンを協定世界時に設定した Time オブジェクトを新しく生成して返します。 |
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getlocal -> Time
|
タイムゾーンを地方時に設定した Time オブジェクトを新しく生成して返します。 |
|
gmt? -> bool
|
self のタイムゾーンが協定世界時に設定されていれば真を返します。 |
|
utc_offset -> Integer
|
協定世界時との時差を秒を単位とする数値として返します。 |
|
gmtime -> self
|
タイムゾーンを協定世界時に設定します。 |
|
hash -> Integer
|
self のハッシュ値を返します。 |
|
hour -> Integer
|
時を整数で返します。 |
|
localtime -> self
|
タイムゾーンを地方時に設定します。 |
|
min -> Integer
|
分を整数で返します。 |
|
mon -> Integer
|
月を整数で返します。 |
|
monday? -> bool
|
self の表す時刻が月曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
nsec -> Integer
|
時刻のナノ秒の部分を整数で返します。 |
|
round(ndigits=0) -> Time
|
十進小数点数で指定した桁数の精度で丸めをし、その Time オブジェクトを返します。 (デフォルトは0、つまり小数点の所で丸めます)。 |
|
saturday? -> bool
|
self の表す時刻が土曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
sec -> Integer
|
秒を整数で返します。 |
|
strftime(format) -> String
|
時刻を format 文字列に従って文字列に変換した結果を返します。 |
|
subsec -> Integer | Rational
|
時刻を表す分数を返します。 |
|
succ -> Time
|
self に 1 秒足した Time オブジェクトを生成して返します。 |
|
sunday? -> bool
|
self の表す時刻が日曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
thursday? -> bool
|
self の表す時刻が木曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
to_a -> Array
|
時刻を10要素の配列で返します。 |
|
to_f -> Float
|
起算時からの経過秒数を浮動小数点数で返します。1 秒に満たない経過も表現されます。 |
|
to_i -> Integer
|
起算時からの経過秒数を整数で返します。 |
|
to_r -> Rational
|
起算時からの経過秒数を有理数で返します。1 秒に満たない経過も表現されます。 |
|
to_s -> String
|
時刻を文字列に変換した結果を返します。以下のようにフォーマット文字列を使って strftime を呼び出すのと同じです。 |
|
tuesday? -> bool
|
self の表す時刻が火曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
usec -> Integer
|
時刻のマイクロ秒の部分を整数で返します。 |
|
wday -> Integer
|
曜日を0(日曜日)から6(土曜日)の整数で返します。 |
|
wednesday? -> bool
|
self の表す時刻が水曜日である場合に true を返します。そうでない場合に false を返します。 |
|
yday -> Integer
|
1月1日を1とした通算日(1から366まで)を整数で返します。 |
|
year -> Integer
|
年を整数で返します。 |
|
zone -> String
|
タイムゾーンを表す文字列を返します。 |
!
!=
__id__
__send__
instance_eval
instance_exec
method_missing
singleton_method_added
singleton_method_removed
singleton_method_undefined
<
<=
==
>
>=
between?
clamp
!~
===
=~
_dump
class
clone
define_singleton_method
display
enum_for
equal?
extend
freeze
frozen?
initialize
initialize_copy
inspect
instance_of?
instance_variable_defined?
instance_variable_get
instance_variable_set
instance_variables
is_a?
itself
marshal_dump
marshal_load
method
methods
nil?
object_id
pretty_inspect
pretty_print
pretty_print_cycle
pretty_print_inspect
pretty_print_instance_variables
private_methods
protected_methods
psych_to_yaml
public_method
public_methods
public_send
remove_instance_variable
respond_to?
respond_to_missing?
send
singleton_class
singleton_method
singleton_methods
taint
tainted?
tap
to_ary
to_hash
to_int
to_io
to_proc
to_regexp
to_str
trust
untaint
untrust
untrusted?
yield_self
.yaml_tag
::ARGF
::ARGV
::DATA
::ENV
::FALSE
::NIL
::RUBY_COPYRIGHT
::RUBY_DESCRIPTION
::RUBY_ENGINE
::RUBY_ENGINE_VERSION
::RUBY_PATCHLEVEL
::RUBY_PLATFORM
::RUBY_RELEASE_DATE
::RUBY_REVISION
::RUBY_VERSION
::SCRIPT_LINES__
::STDERR
::STDIN
::STDOUT
::TOPLEVEL_BINDING
::TRUE